同じ読み方でも違う漢字はありますよね。
日々の生活の中で、空気中に漂う芳香物質。
鼻で捉えて、電気信号となり脳に伝わるのですが、
この嗅覚という感覚器を刺激するにおい。
沢山あります。
カレーのにおい、お花のにおいなど。
私達に心地が良い、
ポジティブな気持ちに向く「におい」は「匂い」。
一方で、
ごみのにおい、排水溝のにおいなど
不快になったり、マイナスな気持ちになる「におい」は
「臭い」になります。
次に、「かおり」になりますが、
漢字には「香り」「薫り」「馨り」があります。
「香り」は、嗅覚を刺激して好ましい感じたにおい。
アロマの世界でも「香り」の文字が多く使用されている感じがします。
森の香り、草花の香り、紅茶の香りなど
「薫り」は、燻してくゆらせる、肌で感じる心地よいもの。
または比喩(何かを置き換え表現)・抽象的な伝え方などのにおい
「くゆる」とも読めるので、お香の世界で使われることもあります。
お香の薫り、風薫るなど
「馨り」は、心地よい匂いや影響、良い評判。
声に殳(シュ・ホコ)をあわせて 殸 (ケイ)へ。
殸は楽器ですが、 香りのように遠くまで響くようすなどを
表現したとも。
日本人の香水文化はまだ歴史が浅いですが、
お香など古より香り文化は培われてきました。
同じ読み方の漢字一つでも由来や使われ方が様々で面白いですね。
参考
文化審議会国語分科会 (平成26年2月21日)「「異字同訓」の漢字の使い分け例」,<http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/ijidokun_140221.pdf>
漢字の音符(2014年1月31日)
<https://blog.goo.ne.jp/ishiseiji</e/16fcc5df5ba7ac5e425acc1a0b9e917e>,